「保守」「革新」「中道」などという見地から、勝った負けたで一喜一憂するのは、アホの次元の話だ。
国家的イデオロギーと反国家的イデオロギーとの対立を煽ることが、すべての政党の常套手段なのは、アルチュセールを少しだけ応用して読めば誰でもわかる。
なんちゃらファーストとか、平等がどうしたとか、差別がどうしたとか、未来がどうしたとか、正しさや真実がどうだとか、自分たち以外すべてを仮装敵にしたりするとか、そういう実態のないイメージを残す努力をしているだけだ。
広告代理店やインターネット(そして裏情報的な)発信に期待したくても、それは偽善的な美しい未来像、単なる宗教的な妄信、逆に偽悪的な醜い世界像、あるいは一時的な流行の強調にすぎない。
少し知恵がついてそれらを理解し始めると、どこに投票するべきかを考えるときに、単なる言葉ではなく、政策内容と政策実績が大切だと思ってしまう。
そして、その「内容」と「実績」なるものを、「エヴィデンス」とし、投票の動機と勘違いする。
それこそが、現代政治の決定的な最重要課題だ。
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